事実とは異なる噂を流されたり、思わぬ発言で視聴者からの反感を買い、WebサイトやSNSで批判するような悪口が拡散されてしまう、いわゆる「炎上」は、いつ起きるかわかりません。
日頃からの対策により、炎上は防げます。今回の記事では、企業と個人のWebやSNSでの炎上対策を紹介します。
企業の炎上対策マニュアル
まずは企業の炎上対策について紹介します。
炎上と聞くと、個人のWebサイトやSNSでの投稿、発言を想起するかもしれませんが、企業の炎上もよくあります。また、炎上対策する企業は近年増えています。
2021年8月に最も多かった炎上対象は「企業・団体」で63%(前月比-6%)、続いて「個人・著名人」が前月と変わらず19%でした。
(参考:【広報担当必見】ネット炎上レポート2021年8月版 〜SNS炎上の傾向と対策、不適切発言の分類〜 宣伝会議)
このように、企業の炎上は多くあるため、対策しなければなりません。また、企業のWebサイトやSNSはいわば「企業の顔」のようなものであり、企業の印象を大きく左右します。
ここからは企業の炎上対策をSNSとWebサイトに分けて紹介します。
SNSの炎上対策方法
まずは企業のSNSでの炎上対策について紹介します。
SNSの炎上は、顧客がSNSを利用してネガティブな情報を回して二次被害が起きたり、バイトテロなど従業員の不適切な発言や投稿で顧客の反感を買ってしまい、ネガティブな意見が飛び交うなどといったものが挙げられます。
企業から情報を受け取る最適な方法は何か?という質問に対して、年代別に見た結果20代の回答は、SNSが1位となりました。
(参考:企業がSNSをやる必要性と理由をデータを交えて解説 Insta Lab)
このように、企業が若手へ情報を発信する場合、SNSが有効的だとわかります。
また、SNSの普及率は高まっており、これからも情報発信するにはSNSが最適だと伺えます。
しかし、SNSは気軽に発信できる反面、使い方を間違えてしまうと不適切な発言をしてしまったり、誤った情報を発信してしまったりと炎上を招いてしまいます。
では、どのような炎上対策方法があるのでしょうか?
モニタリング
SNSの返信欄や、SNSでの評判をチェックする方法です。
返信欄は通知設定で常に見られますが、SNSでの企業の評判は、企業名を検索したり商品名を検索しなければ見られません。
また、企業名の一部を◯にしたり、絵文字で表したりと正式な企業名や商品名で書き込んでいない投稿も見受けられます。
そのため、企業名や商品名に関連するキーワードと検索してみるのも一つの手段です。
モニタリングを日々していれば、顧客が不満を感じている内容にいち早く気づけ、さらなる悪い投稿が防げます、それだけでなく、炎上させるようなポイントが見抜け、サービス改善にもつながるでしょう。
炎上してしまう前に、日頃からの顧客の投稿に目を光らせましょう。
チェックツール
炎上対策にあたり、SNSでのモニタリングは、日々SNSで企業名や商品名を検索しなくてはならなく工数が多くなってしまいます。
そこでモニタリングサービスの利用をおすすめします。
チェックツールはSNSでの企業関連情報をモニタリングしてくれるチェックツールです。
e-mining
「e-mining」は、日々増え続けるインターネット上の膨大な投稿・情報から、ご指定いただいたキーワードを検索し、 自社関連情報を効率的に発見・把握し、ブランド失墜を未然に防ぐソーシャルリスクモニタリングサービスです。
リスクの察知からその対策コンサルティングまで、総合的な対策が可能で、e-miningをご利用のお客様には追加費用無しで炎上時保険を付帯されます。
上場企業、官公庁を中心に中小から大手企業まで累積1,200社以上の導入実績があり、継続率90%以上と多くのお客様にご満足いただき、契約の継続率が非常に高い結果となっています。
(引用:e-mining公式ページ)
監視サービス
企業の代わりに目視で監視を請け負うサービスです。チェックツールよりもより詳細、企業のニーズに合わせた
SNS監視サービス
Twitter(ツイッター)上での口コミや消費者ニーズなど、検索結果だけでは分からない部分を有人監視いたします。あなたの代わりに目視でネットパトロールを請け負います。
サジェスト・関連検索、検索結果、Twitter(ツイッター)、2ちゃんねる、ブログ、掲示板等をシステムで管理し、レポートをお出しします。
(引用:ネット情報参謀セイメイ公式ページ)
ガイドラインの策定
企業でSNS運用するにあたって、SNS投稿のガイドラインを策定してルールを決めましょう。
例えば、投稿に含んではいけないコンテンツや、SNS投稿のチェック体制を規定しましょう。どのような投稿はしていけないのか事前に決めておけば、炎上対策できます。
運営を新人に任せっきりにするのではなく、上司が投稿内容をチェックするようにしましょう。企業のSNS運営は、SNSに慣れている新入社員や学生アルバイトにまかせている企業が多く見られます。
しかし、リテラシーを理解しているかどうかはわからないため、確認は必要でしょう。
ガイドラインは、一人で策定するのではなく、企業の人事・広報を含めて策定しましょう。
研修
ガイドラインを策定したら、炎上対策するための方法を従業員間で共有し、炎上対策にそったSNS投稿の仕方について教育しなければなりません。
SNSのガイドラインを策定したら、従業員に対してSNS投稿に関する研修をしましょう。
SNSの投稿で企業がどのようなリスクを負ってしまうのかや、事例を紹介すると効果的です。今回の記事で炎上対策しないリスクや事例について紹介するため、参考にしてみてください。
投稿する人やどのようなコンテンツを配信するのかは、SNS戦略に関わらない従業員も知って置く必要があります。
企業内の従業員が悪意目的で企業アカウントにネガティブな返信をするなどといったトラブルを防げるためです。
本
SNS公式アカウント運営者のための企業の信頼失墜を防ぐ 法的リスク・炎上対策
企業のSNS公式アカウントにおいて、よくあるトラブル事例から法的・炎上リスクを解説。注意すべきポイントや、投稿の適否についての判断基準がつかめる。SNSガイドラインなど、具体的な対策方法も収録。
(引用:SNS公式アカウント運営者のための企業の信頼失墜を防ぐ 法的リスク・炎上対策 Amazon)
▶こちらの記事では、SNSの中でも特に炎上しやすいTwitterの炎上対策について解説しています。
Webサイトの炎上対策
Webサイトの炎上対策について紹介します。
企業がWeb上でバッシングされたり、企業のWebサイトで不適切な投稿をした場合、炎上する恐れが高まります。
ここからは、企業が実施すべきWebサイトの炎上対策方法について紹介します。
また、個人情報流出など企業のミスによりWebサイトで一般の方がそれについてネガティブな意見を発信した場合も炎上してしまいます。
このような企業のミスで炎上してしまうケースは炎上対策ではまかないきれませんが、ミスの後でどれだけ早く謝罪し改善方法を提示するかがカギと言えます。
ここでは企業がWeb上でバッシングされたり、企業のWebサイトで不適切な投稿をした場合の炎上対策を紹介します。
モニタリング
Web上の関連するキーワードを調べます。
Webサイトでの企業の評判は、企業名を検索したり商品名を検索しなければ見られません。
また、企業名の一部を◯にしたり、絵文字で表したりと正式な企業名や商品名で書き込んでいない投稿も見受けられます。
そのため、企業名や商品名に関連するキーワードと検索してみるのも一つの手段です。
モニタリングを日々していれば、顧客が不満を感じている内容にいち早く気づけ、さらなる悪い投稿が防げます、それだけでなく、炎上させるようなポイントが見抜け、サービス改善にもつながるでしょう。
炎上してしまう前に、日頃からの顧客の投稿に目を光らせましょう。
チェックツール
Googleアラート
Googleアラートは、炎上防止のためにもつかえる検索ツールです。
注意すべきキーワードの設定が完了し、検索キーワードに特定のキーワードを入力、結果のタイプ・頻度・件数を設定します。メールアドレスを指定したら「アラートの作成」をクリックして設定は完了です。
ソーシャルリスクモニタリングサービス
日々インターネット上に発信される膨大な量の情報の中から、風評被害や情報漏えいといった炎上の火種となるリスク情報をすばやく見つけ出し、タイムリーに対策を打つ。ソーシャルリスク対策は、企業にとって今や急務。
ソーシャルリスクモニタリングサービスでは、お客さまに代わり、検索ロボットがインターネット上を巡回監視。リスクを含むWebページを毎日差分報告して、お客さまのソーシャルリスク対策を強力にバックアップします。
(引用:ソーシャルリスクモニタリングサービス 日立システムズ)
監視サービス
インターネットモニタリング
コミュニティサイトやECサイトのユーザコメント・書き込みの投稿監視。FacebookやTwitter、Instagram(インスタ)などSNS(ソーシャルメディア)のアカウント監視。2ch(2ちゃんねる)などの掲示板のネットパトロール。そして、SNS(ソーシャルメディア)上のつぶやきを収集するソーシャルリスニング。ネット上をパトロールして、貴社のソーシャルリスク・風評被害を最小限に抑えます。
(引用:インターネットモニタリング アディッシュ)
ネットパトロール
24時間365日体制での監視体制を持つイー・ガーディアンは、月間1,000万件以上の実績を誇るネットパトロールのプロ集団です。業界でもいち早くAIを取り入れ、投稿監視システム「E-Trident」や産学連携で開発した人工知能型画像認識システム「ROKA SOLUTION」を活用し、「AI×人」でスピーディに対応いたします。
ガイドラインの策定
Webサイトでも、ガイドラインを策定してルールを決めましょう。
例えば、投稿に含んではいけないコンテンツや、チェック体制を規定しましょう。どのような投稿はしていけないのか事前に決めておけば、炎上対策できます。
運営を新人に任せっきりにするのではなく、上司が投稿内容をチェックするようにしましょう。
ガイドラインは、一人で策定するのではなく、企業の人事・広報を含めて策定しましょう。
研修
ガイドラインを基に研修しましょう。
ガイドラインを策定したら、従業員に対して研修しましょう。
不適切な投稿で企業がどのようなリスクを負ってしまうのかや、事例を紹介すると効果的です。今回の記事で炎上対策しないリスクや事例について紹介するため、参考にしてみてください。
投稿する人やどのようなコンテンツを配信するのかは、運営に関わらない従業員も知って置く必要があります。
企業内の従業員が悪意目的で企業アカウントにネガティブな返信をするなどといったトラブルを防げるためです。
本
ネット炎上対策の教科書
小林直樹 (著), 日経デジタルマーケティング (編集)
ペヤングやマクドナルドの異物混入騒ぎ、ルミネの動画広告、飲食店のいわゆる「バイトテロ」など、
企業がターゲットとなる「ネット炎上」事件が絶えません。本書は、企業でウェブに携わる方、
リスクマネジメントを担う方に向けて、最近の炎上トレンドから、必要な準備・対策、炎上した際の
対応までをまとめた“炎上対策の教科書”です。
組織として必要な準備・対策編では、SNSガイドラインのサンプルを収録し、社員研修の進め方を説明しています。
有事の対応については「事実無根の場合」「誤解があった場合」「自社に非がある場合」「反論する場合」
「ネット右翼対応」などケース別に事例を基に対応策をまとめました。一方、「攻めのSNS活用」も成功事例10社を
厳選して掲載しています。
企業、学校、自治体などあらゆる組織で役立つ、炎上対策の決定版です。
(引用:ネット炎上対策の教科書 Amazon)
ブログの炎上対策
企業のブログの炎上対策について紹介します。ブログを運営している企業は多いでしょう。企業のブログは工夫すれば、集客や採用につながります。しかし、気軽に発信しやすいメリットの裏には炎上につながりやすいといったデメリットが存在します。
ガイドラインの策定
まずはブログのガイドラインや利用規約を策定しましょう。どのような目的でブログを投稿するのかや、どのようは投稿してはいけない内容かを明記しましょう。ガイドラインを策定したら、企業でブログを運営・管理する従業員に周知しましょう。
コメントの監視
ブログにコメント機能があり、企業外からのコメントを受け付けられる場合、コメントは常にチェックしておきましょう。予期せぬコメントからブログが炎上してしまうケースも存在します。
炎上対策するポイント
プライバシーポリシーをチェック
SNSやWebサイトにはプライバシーポリシーが存在します。プライバシーポリシーを遵守すれば、炎上してしまうような不適切な発言を防げます。
ミスが有った場合は謝罪と対策案を提示
企業側にミスが有った場合は謝罪し、謝罪するだけでなく二度とミスが起きぬように対策案を提示しましょう。
炎上対策の必要性
炎上して起こりうる被害は
- 業績不振
- 人材不足
があげられます。炎上してしまえば、顧客に対しても既存の従業員、就職活動者に対しても企業イメージが悪くなり、経済的損失や採用悪化などの被害が考えられます。
炎上対策をしないで炎上した事例
ディズニーのTwitter投稿
長崎に原爆が投下された日に、「なんでもない日おめでとう」とディズニー公式アカウントがツイート。不謹慎だというコメントが殺到する炎上騒ぎになりました。
これは不思議の国のアリスで歌われる歌詞の一部であり、悪気のなかった担当者が原爆投下の日を知らず、うっかりツィートしてしまったものです。
このツイートは6時間後に削除され、正式な謝罪が行われました。
TSUTAYA
東日本大震災時、TSUTAYAの店長が「テレビは地震ばかりでつまらない、そんなあなた、ご来店お待ちしています」とツイート。
大炎上となった。TSUTAYAではすぐに謝罪のツイートを行ったが、内容に反省の色がないとしてさらに炎上。その後、ツイートした店長が実名を明かして謝罪するにいたりました。
(引用:SNS炎上対策の必須ツールとは?対応・事例紹介・防止方法 ボクシル)
個人の炎上対策マニュアル
個人で炎上対策する方法を紹介します。
プライバシーポリシーの確認
SNSやサイトのプライバシーポリシーをチェックしてから利用しましょう。また、それに違反した事例もいておくと良いでしょう。
謝罪
個人の価値観を主張した反論・責任逃れ・言い訳などはしてはなりません。さらなる反感を買ってしまうためです。
まずは、一度冷静になり自分の言動や置かれた状況を判断しましょう。
そして、謝罪し改善策を打ち出しましょう。
モニタリング
インフルエンサーである場合などは、個人でも利用できるチェックツールの利用を推奨します。
チェックツール
Googleアラート
Googleアラートは、炎上防止のためにもつかえる検索ツールです。
注意すべきキーワードの設定が完了し、検索キーワードに特定のキーワードを入力、結果のタイプ・頻度・件数を設定します。メールアドレスを指定したら「アラートの作成」をクリックして設定は完了です。
ソーシャルリスクモニタリングサービス
日々インターネット上に発信される膨大な量の情報の中から、風評被害や情報漏えいといった炎上の火種となるリスク情報をすばやく見つけ出し、タイムリーに対策を打つ。ソーシャルリスク対策は、企業にとって今や急務。
ソーシャルリスクモニタリングサービスでは、お客さまに代わり、検索ロボットがインターネット上を巡回監視。リスクを含むWebページを毎日差分報告して、お客さまのソーシャルリスク対策を強力にバックアップします。
(引用:ソーシャルリスクモニタリングサービス 日立システムズ)
炎上対処法-万が一のときに
万が一炎上した際の炎上対処法を紹介します。
投稿内容を確認
まずは、炎上したコンテンツの内容を確認しましょう。中には誹謗中傷であったり、事実無根のものも存在します。どのような原因で炎上してしまったのかを考えましょう。
再発防止策の考案
炎上した背景から、今後そのような炎上が再発しないように再発防止策を考えましょう。
迅速な謝罪
炎上した際には、迅速に謝罪しましょう。炎上した内容が事実無根であったり、誹謗中傷目的のものであっても、炎上したものを見た人は不快な気持ちになります。そのため、炎上内容に関わらず、炎上で不快に思われたことに関してまず謝罪しましょう。また、炎上した内容がこちら側に非があった場合、必ず謝罪しましょう。
謝罪したあとは、炎上した背景と再発防止の策を公式ホームページやSNSの公式アカウントで公表しましょう。
投稿したコンテンツは保存
炎上したコンテンツは削除せず、保存しておくことを推奨します。すぐに削除した場合、隠蔽したをネガティブに捉えられてしまうためです。炎上したコンテンツの削除はすぐにせず、保存しておきましょう。削除する場合、謝罪を公表した後を推奨します。
再発防止策の実行
今後二度と同じような炎上を起こさないためにも、再発防止策を社内全体で実行しましょう。
日頃の炎上対策で企業を守ろう
今回は炎上対策について紹介しました。
企業側のSNSアカウントやネットでの投稿は、いわば企業の顔です。企業やサービスのアピールとなる反面、時には炎上を招いてしまいます。
そのため、日頃からSNSやネット記事、ブログなどの炎上対策をし、炎上からなる業績悪化や人材不足などの被害から会社を守りましょう。